なぜ不動産投資は怪しいイメージがつきまとうのか?原因について解説しました。
自由を目指すみなさんこんにちは。
投資歴6年不動産投資歴3年FP3級の
地方医療を支えるアラフィフ勤務医おれんじ髭です。
投資商品には債券、株、投資信託、金、不動産など
さまざまございますが、危ないとか怪しいとかダークなイメージを
持つ投資商品はどれでしょうか?
『不動産投資!』
っていう人が多いのではないでしょうか?
その原因の一つは、不動産投資は価値が把握しにくいところにあると思います。
不動産は立地やその構造など全く同じものが存在しないので、他と単純比較が困難。
他の投資商品と比べ、価値が明瞭に数字として見えにくい。
例えば株であれば、現在価値は株価として明瞭に明示されます。
だから、NTTの株3964円を4500円で売ってても誰も買いませんよね。
一方、不動産の価格は、不動産屋さんがたっぷり乗っけた利益が見えにくい。
ほんとは3964円の価値しかない商品を4500円で買ってしまうようなことが起こりえるのです。
もちろん不動産業者も利益が必要ですから、適切にもうけをのっけるのは当然ですが。
今回は、不動産の評価基準について解説します。
不動産の価値と価格
取引事例法(実勢価格)
過去の取引実績や近隣の類似不動産の取引事例を参考に算出された価格。
国土交通省がアンケート調査結果を集計してHP上で詳細を見ることができます。
地価公示・地価調査・取引価格情報 | 土地総合情報システム | 国土交通省 (mlit.go.jp)
収益還元法
不動産価値=1年間の利益(家賃収入-必要経費)÷ キャップレート(周辺物件の平均実質利回り)
物件周辺のキャップレートは、一般に都心ほど低く地方では高くなります。
つまり同じ利益を生む物件でもキャップレートが低い物件(都心部)のほうが価値が高くなります。
HOMESのサイトや、Caprate MAP(無料登録必要)で大まかな利回りを調査できます。
【ホームズ】不動産投資に役立つ!見える賃貸経営 (homes.co.jp)
無料登録必要ですが、かなり詳細な地域のキャップレートを調査できます。
積算法
積算法とは、土地と建物の価格を別々に算出し合計することで算出する方法です。
固定資産税、相続、銀行の融資の際の物件の価値の評価のために使用されます。
国(国土交通省土地鑑定委員会)は、適正な地価の形成に役立てるために地価公示価格を公開します。一般的な土地売買の際の指標や、公共事業の取得価格の基準となります。
固定資産税や相続税などの税金の計算には路線価を使用します。国税局が毎年相続や贈与の際の土地の評価額の算定のために定めて公開しています。国税局のHPには『地価公示価格等を基にした価格の80%程度を目途に定めています。』と記載されています。
建物の評価に関しては、構造によって異なる再調達価格と法定耐応年数、築年数、建物面積によって計算されます。
不動産は価値=価格ではない。
売買による不動産の価格の評価は収益還元法や取引事例法で行います。
周辺の賃貸需要や地域の開発状況や地域住民の収入の多寡などによって取引事例の価格や、その土地のキャップレートも変化します。また、株ほどの変動はないものの、他の投資商品と同様に、世界や国の経済状況、金利などの傾向によって価格は変動します。
ただ、他の投資商品と最も異なるのは、価格と価値が一体でないことです。市場で取引される価格より、相続などで使用される評価価値が低くなるので、相続税を圧縮する効果が生まれるのです。
まとめ
不動産投資は価値と価格の乖離があるために、他の投資商品と比較して価格の評価が困難。
収益還元法や、周辺の取引事例を参考にして、投資家の利益が取れないくらい不動産屋の利益がたっぷりのった物件を購入しないように注意が必要です。
どのような物件を購入するか、ほぼこの一点で不動産投資の成功・不成功が決定します。
一方、価値と価格の乖離によって、相続の際には資産が圧縮される効果が生まれます。
このような不動産の特性をよく理解して資産形成していきましょう。
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